『マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説』 Living The Beatles Legend
「君がいなければ、ぼくは大風呂敷を広げても何もできないよ」
(ポール・マッカートニー、1968年、マルに告げた言葉)
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ビートルズのロード・マネージャーだったマル・エヴァンズの評伝『Living The Beatles Legend: The Untold Story of Mal Evans』が2023年に出版され、その日本版『マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説』が2024年9月28日に発売されました。
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マルはニール・アスピノールとともにビートルズのローディーとしてバンドの初期から活動を支えました。1966年の日本公演に同行したマルや、 『ヘルプ!』や『レット・イット・ビー』などビートルズの映画に登場するマルの姿をご記憶の人も多いでしょう。解散後もメンバーそれぞれとかかわっています。
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マルは1963年から日記をつけており、写真など記録になる物を数多く保管していました。1970年代にはマルの手記が出版される予定があり、彼自身が亡くなったあとにも話は進んだのですが、結局お蔵入りに。
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その後、良識のある人物が遺稿や掲載予定だった写真を発見し、オノ・ヨーコの協力もあってそれらは無事に遺族のもとへ。ビートルズ研究家で作家のケネス・ウォマックさんに遺品が託され、多くの関係者への取材も経て伝記として出版されることになったのです。本書は101点もの図版とともに綴られています。
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プロローグとエピローグのあいだの本文は時系列で進み、全40章の章立てになっています。章タイトルには各章のキーワードが使われていますが、これだけだと日本の読者にはとっつきにくいので、翻訳者の松田ようこさんの提案で(著者の了解も得て)、各章の内容の年月日を添えてあります。たとえば第6章は「このデカ棒野郎! 1963年9月7日〜1963年12月初旬」といった具合に。
目次はシンコーミュージックの書籍案内ページでご覧ください。
https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0654927/
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ビートルズのメンバーはもちろん多くの場面に出てきて、マルの視点からの歴史を知ることができますが、ほかにも多数のアーティストが登場します。マルが大好きだったエルヴィス・プレスリー、アイヴィーズやバッドフィンガー、スプリンターなどに関する逸話もぜひ注目してほしいところです。
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1976年、マルの悲しい最期はご存じのファンも多いと思いますし、本書のカバー袖にある概要にも書かれています。第40章では最期の日の状況も克明に記されていますので、体調の悪いときはお気をつけください。エピローグではその後の話が展開し、グッとくる場面もいくつかあります。
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マルはビートルズと過ごした日々について「それはたしかにエキサイティングだった。それだけで生きていける」と語っていましたが、喜びもあり、苦しみもあった40年の生涯と、本書で向き合ってください。
『マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説』
2024年9月28日発売
A5判 800ページ
【追記 2024年10月23日】
Amazonの『マル・エヴァンズ もうひとつのビートルズ伝説』詳細ページで、一部のページの立ち読みができるようになりました。マルの息子ゲイリー・エヴァンズさんが寄せた序文などが公開されています。
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