
MUSIC LIFEでは、解散後の「ビートルズ史」を『1970年代ビートルズ物語』『ザ・ビートルズ 1980年代の蘇生』と10年単位で描いてきましたが、7月8日発売の今号ではその第3弾として『1990年代のビートルズ』を大特集。1990年代の10年間の事件簿と年譜、関連リリース作品を整理しながら、現在もなお続く「ビートルズ史」の流れのなか、90年代をビートルズが新たな伝説へと昇華する10年として位置付けています。
パート1⃣[ビートルズを伝承するライブ活動]
1990年代前半を中心としたソロ活動を「ビートルズを伝承するライブ活動」の時代と捉え、ポール、ジョージ、リンゴが、あたかもビートルズの伝道師であるかのように、新しく生まれたビートルズ・ファンにもビートルズを伝承し始めたことを描きます。
パート2⃣[歴史を総括するアンソロジー・プロジェクト]
残されたメンバーが力を合わせて、アウトテイク音源や未公開映像などを交えて自分たちの手でビートルズの歴史を総括するアンソロジー・プロジェクトを検証。次々と発表された作品は世界中で爆発的なセールスを記録し、ビートルズは事実に基づく新たな伝説へと昇華、ビートルズ研究も一気に進展することになります。
パート3⃣[はかない命と永遠のメッセージ]
90年代には、リンゴの元妻モーリーン、ポールの妻リンダが相次いで病に倒れてこの世を去り、残されたメンバーたちはそれぞれに「愛こそはすべて」のスピリットを継承するかのように、さまざまな社会活動を展開しました。それが今日までも続いていることを展望します。
パート4⃣[20世紀を象徴する存在に]
90年代に入るとビートルズの「新譜」や周年記念盤のリリースが始まり、ビートルズやメンバーへのロック・レジェンドとしての顕彰が続きます。ミレニアム(千年紀)や世紀を代表するミュージシャンに選ばれ、歴史に残る存在へと昇華することを描いています。
特集の最後、「1990年代ザ・ビートルズ年鑑」で、100の事件簿と年譜、主な音楽作品を紹介しています。
なお、2000年〜2010年のビートルズ年鑑は『THE DIG Special Edition リンゴ・スター&ザ・ビートルズ』に載っています。
⭐️リンゴ・スター・アンド・ヒズ・オール・スター・バンド日本縦断ツアー2019
巻頭では、2019年3月27日の福岡公演から4月11日の大阪まで、日本を縦断する形で行なわれたリンゴ・スター・アンド・ヒズ・オール・スター・バンドの日本ツアーを24ページにわたって振り返ります。1989年以来5度目となる日本ツアーを整理しながら、今回の8都市11公演を紹介。演奏曲解説からステージに込められたメッセージ、全会場でのエピソードなどを、多数の写真を交えながらレポートしています。公演に行った人も、行けなかった人も、見てね。

SHINKO MUSIC MOOK
『MUSIC LIFE 1990年代のビートルズ』
発行:シンコーミュージック・エンタテイメント
2019年7月8日発売
本体1,400円
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