大人のロック!編『ザ・ビートルズ 源流と進化』 ビートルズ進化論への試み
大人のロック!編『ザ・ビートルズ 源流と進化』が11月29日に発売されます。今回のテーマ「源流と進化」は、ビートルズの源流を辿りながら、そこからビートルの進化の謎に迫ろうとするもので、壮大なビートルズ進化論の新たな試みの1ページ目です。
2度のサウンド革命を「源流」と「進化」の相互作用の中で検証
ポピュラー音楽の歴史のなかにビートルズを位置付けると、1962年10月のレコード・デビュー期と1967年のサージェント・ペパー期の2度にわたって、世界的規模でサウンド革命を達成していたことがわかります。今回は、その2度のサウンド革命を、その「源流」との関連を軸にビートルズがいかにグループやサウンドを進化させたのかを軸に描いています。
ザ・ビートルズ サウンドの源流
パート1では、レコード・デビューまでにビートルズがどのような音楽に影響を受けてみずからのサウンドを完成させたのかを、ビートルズの成長物語とともに描いてみました。ビートルズのデビューまでの歴史は、マーク・ルイソンの『ザ・ビートルズ史 誕生』で大きく書き換えられましたが、その内容があまりにも多岐にわたることもあって、何がどう変わったのかがわかりにくく、事実誤認された旧説が今もマスコミなどでは流布されています。そんな現状を少しでも改善すべく、今回はビートルズの源流に焦点を当て、ルイソンが検証した数多くの新事実を踏まえながら、そこからビートルズがいかに進化していったのかを4期に分けて、具体的事実にもとづいて描きました。
ザ・ビートルズ・サウンドの進化とロックの黄金時代
パート2前半「ザ・ビートルズ・サウンドの進化1962−70」では、レコード・デビューを果たしたビートルズが、どんなアーティストのサウンドを新たな「源流」として取り入れ、レコーディング技術が急速に進歩するなかで、みずからのサウンドをいかに「進化」させ、そこから『サージェント・ペパー』に象徴される2度目のサウンド革命を達成し、さらなるサウンドの革新へと新たな歩みを始めたのかを、6期に区分して検証しました。
パート2後半「ザ・ビートルズとロックの黄金時代1967」の前半では、『サージェント・ペパー』の制作の背景・受容(川原伸司さんの回想)、ビニール盤からCD、リマスターからリミックスへと、半世紀に及ぶ音源の改変・変化の検証、それら旧音源と最新リミックスの聴き比べ(カンケさん)、さらには「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」という名曲の詳細な制作過程の分析(野咲良さん)まで、多様な魅力を解明しています。
さらに、『ペパー』に続く「愛こそはすべて」と『アワ・ワールド』の知られざる事実の掘り起こし、『マジカル・ミステリー・ツアー』の再評価やメイキングの解明にも挑んでいます。
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この1年間ビートルズを盛り上げてくれた『ペパー』関連では、Pepper art と題して、きり絵作家・横倉絹枝さんの関連作品集、本物の寿司職人・中川弘之さん熱演の架空の寿司屋によるペパー寿司、パパー軍曹のカバー集やパロディの世界など。楽しさ満開です。
源流と進化からはnow&thenのテーマで、森川欣信さんが語るクオリーメンの60年、リンゴのドラムから見えてくるサウンド革命。
そして今回の名曲随想は、源流と進化の詰まったアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』からの5曲が登場しています。
本編と合わせてお楽しみください。
日経BPムック
大人のロック!編『ザ・ビートルズ 源流と進化』
発行:日経BP社
2017年11月29日発売
本体価格1,600円
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