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2017年6月10日 (土)

映画『イエスタデイ(BEATLES)』 やはりビートルズ原曲でなければならないラブリーな物語

2016年2月に開催された北欧映画祭「トーキョー・ノーザンライツフェスティバル」で日本初公開されたノルウェー映画『ビートルズ(BEATLES)』。とってもラブリーな映画だったので、短期間でもロードショー公開されるといいけどなァ……と思っていたら、同年10月1日から日本でも『イエスタデイ』の邦題で劇場公開されました。
公式サイト:http://yesterday-movie.com

ビートルズの原曲が使われた映画はめずらしくはないとはいえ、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」など3曲も本物が出てきてちょっと驚きました。ほかにも劇中の演奏やカバー、歌詞を引用した台詞もあります。ビートルズに憧れる少年たちの青春の1ページ的な展開だから、ビートルズの原曲を使わなくても成り立つかもしれないけど、やっぱり原曲でなくてはならないのです。

原作はノルウェーの人気作家ラーシュ・ソービエ・クリステンセンが1984年に発表したベストセラー小説『BEATLES』(冠詞なし)。おそらく原作者の体験が投影されているのでしょう。登場する男の子がみんなキュートで、女の子がみんな小悪魔です。

横断歩道のパロディ場面もきれいに撮れていて楽しい(1967年設定だから『アビイ・ロード』はまだ出てないけど)。屋根の上からプールに飛び込もうとする場面は『あの頃ペニー・レインと』を思い出させますね。

音楽(スコア)はa-haのマグネ・フルホルメンが手がけ、アビイ・ロード・スタジオで録音されています。観た直後からサントラ盤が欲しいなァと思っていたら、日本先行でCDとアナログ盤が発売されました。ビートルズの原曲はさすがに未収録ですが、「カム・トゥゲザー」と「イエスタデイ」のカバーや、劇中で主人公が歌う塩と砂糖のブルースも収録。

ムック『MUSIC LIFE ザ・ビートルズ ライブの時代』で、映画『イエスタデイ』について3ページにわたり掲載しました。この映画をプロデュースしたヨルゲン・ストーム・ローセンベルグさんにメールで製作の逸話などを聞くことができましたので、ぜひ読んでください。

劇場公開時は映画『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK』で盛りあがっていましたが、『サージェント・ペパー』50周年記念盤と同じ日にDVDが発売されました。特典映像が予告編のみという潔いDVDは好きです。

ご鑑賞中やご鑑賞後の反芻はりんごをかじりながらどうぞ。
from 淡路和子

DVD『イエスタデイ』
2017年5月24日発売
発売・販売:マクザム
税抜3,800円

  

『イエスタデイ オリジナル・サウンドトラック』
CD 2016年9月7日発売
LP 2016年10月5日発売
CINEMA-KAN/ディスクユニオン

  

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